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zoom RSS エリスリナとベスコルネリア

<<   作成日時 : 2018/05/25 19:20   >>

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昨日、本園6号温室で塊根性のデイゴ、エリスリナ・ゼイエリー(Erythrina zeyheri)が咲いていると言われて写真を撮りに行って来た。毎年咲いているので、つい撮影をウッカリしていて催促されたのだ。本種は1990年に私が南アフリカから種を導入したもので、1株が育って、6号温室の多肉、コーデックスコーナーに植えてもう20年位になるかも知れない。花は10年以上前から咲いていたと思うが、毎年塊根から新芽を伸ばして咲かせるので、とても新鮮で美しいのだ。だから何度見てもうっとりしてしまう。今年も期待に違わず奇麗に咲いていたが、すでに3本程の花序は咲き終わっており、今咲いているのは遅れて咲いてきた4本だ。実生28年、年輪を重ねた貫禄がこの花の本数に現れており、地下の塊根は相当大きくなっているはずだ。たまたまこの温室の外では、メキシコ原産のベスコルネリア・アルビフローラ(Beschorneria albiflora)が上手い具合に咲いていて、これも良い写真が撮れた。アルビフローラと言っても、花はちっとも白くないので同定が遅れ、長らくベスコルネリア・エスピー(B.sp.)のラベルを付けてあった植物だ。友の会の方の書き込みがきっかけでこの種名にたどり着き、ようやく名無しの権兵衛を卒業したのだ。このベスコルネリアはメキシコ大学の植物学研究室長だった松田英二先生が1972年に新種記載されたもの。私がメキシコで松田先生にお世話になったのは1973年から1974年にかけてで、ガテマラ国境に近いチアパス州に、ベスコルネリアやブロメリアを追ってフィールド調査に同行したこともある。本種の種子は1983年、メキシコのプラントハンター、アルフレッド・ラウー氏が種子を送って下さったもの。だからもう実生35年ということになる。私はラウー氏とも1973年以来の知己で、既に故人となられてしまったが、園には氏に由来する植物がたくさん現存している。このベスコルネリアに関しては氏から直接由来を聞いているが、有名な多肉植物の新属新種タキトゥス・ベルス(Tacitus bellus)、サボテンで太陽の変種ルービスピヌス(Echinocereus rigidissimus var.rubispinus)、巨大株のムシトリスミレ、ピンギクラ・ギガンテア(Pinguicula gigantea)などと同時に採集したのだそうで、要は新種の宝庫だったらしい。このベスコルネリア、他種のように葉の多肉化が進んでおらず、幹も立つのでまるでドラセナのような株姿となる、根元からは子株を出して群生するので、ここの株は10uほどの大群生になっている、だから毎年花が3本、4本と咲いて我々を楽しませてくれるのだ。ちなみにこの花序のピンクが奇麗な系統は、アルビフローラでも特別なタイプらしく、松田先生がご覧になって記載した植物とは相当異なっているはずだ。だからいずれ別種にされる可能性もありそうな話だ。
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