キバナクンシラン

熱川バナナワニ園には1986年から1991年にかけて11系統の黄花系クンシランが導入されている。このうち10系統はカリフォルニアのビック・ダニエル氏の育種した系統で、国内で普及しているスミターズ・イエロー(ビコ・イエロー)とは全く系統の異なるものである。当初は黄花が非常に稀少視されていたため、園長は花粉も外に出すなということで、ひたすら園内の株のみで交配を繰り返した。その延長線上で、黄花が国内に広く普及したというのに、外部との遺伝子交流がないまま今日に至っている。おかげで園内にはワニ園独自の黄花苗が多数ストックされ、温室で加温促成された株がこの時期大量に飾り付けられてお客様の目を楽しませている。併せて希望者には開花株の販売もしている。導入後20年年目位から、売店で黄花の余剰株の販売を始めたのだが、園内生産苗のため開花株でも1000円から1500円と破格の値段で提供している。クンシランの専門家が見たら目をむくような良系統の株が、普通の赤花の系統より安価に提供されているのである。
そのクンシランが今満開の状態で本園売店の出入り口付近に飾りつけられ本当に美しい。温室で育てられた痛みのない鮮やかな緑の葉に柔らかなクリーム色の花が映え、夢を見るような美しさである。多分、クンシラン好きでない方でも、この展示をご覧になったら驚きの声を上げられるのではないだろうか。これまで様々な植物を目にしてきた私でもその美しさには魅了されてしまう。ワニ園、この時期だけの楽しみなのである。
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