ノリナの花

先に花が出て来たと紹介した分園中庭のノリナ・パルビフローラ(Nolina parviflora)の花が咲いている。と言っても遠目には花序に白っぽい蕾みたいものが群れているだけで、目の悪い私には咲いているようには見えなかった。そこでカメラを持ってきてズームで拡大してようやく既に果実になっている花が多いことがわかった。一枝部屋に持ち帰りルーペで覗いて初めて小さな花が咲いていてその構造もわかった。ちゃんと雄蕊雌蕊があって完全花になっており、既に大きくなってきた果実はちゃんと受精しているみたいだから種も採れるだろう。
私は昔、良く似た植物として知られるノリナとボーカルニアの違いを確かめたくてドイツのケーレスからノリナの種をあれこれ導入して播いた事がある。トックリランとして知られるボーカルニア・レクルバータ(Beaucarnea recurvata)がノリナとして扱われたりして分かりにくかったのである。結局ノリナ・ロンギフォリア(Nolina longifolia)だけが開花株まで育ち、ワニ池の横で大きくなっている。それが4枚目の写真。実は昨日、芯が蒸れて腐ってしまった1枝を片付けたりしていたのである。このロンギフォリアは案外気難しくて、すぐ芯が駄目になってしまい、なかなか大きくならない扱い難い植物だ。既に大株が何本も枯れている。
結局、ノリナとボーカルニアの違いは3翼状の果実をどちらも作るが、ノリナは3個の種子、ボーカルニアは1個の種子を含むということみたいだ。
最後の2枚はいよいよ枯れ始めたダシリリオン・セラティフォリウム(Dasylirion serratifolium)の花序だ。頭の重さで株も傾いてきたので、昨日切ろうかとも思ったが、まだ景観としては使えるので切るのは思いとどまった。これは雌株だが勿論雄株が咲いていないので種は採れない。
とここまで書いて、実はダシリリオンが雌雄異株であるということを確認したくてスタンレーの本を開いてみた。ユリ科の検索表を追っていくと雌雄異株の項目の下にボーカルニア、ノリナ、ダシリリオンがあり、上記パルビフローラも雌株ということになる。ルーペで覗いた花は完全花に見えたが、雄蕊は飾りで機能がないのだろうか。意外な所に謎があって、だから植物は面白いのだ。これらはどれもメキシコ原産で今はリュウゼツラン科に分類されている。
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この記事へのコメント

大本
2021年09月02日 17:41
こんにちは。
はじめまして。

Beaucarnea recurvataの花を検索していてこちらに来ました。
現在私の温室内でBeaucarnea recurvataの開花をむかえているのですが、
花は咲けど実にならずで悩んで調べていました。
斑入り株なので何とかタネまでと考えていました。
何となくもしかしたら雌雄異株なのではと考えていたところです。
やはり雌雄異株と考えてよろしいのでしょうか?
学芸員
2021年09月02日 18:07
大木様

そうですね、ボーカルニアは雌雄異株です。残念でしょうが、どこかで相手を見つけない限り種は穫れません。
学芸員
2021年09月02日 18:08
御免なさい。大本さんでしたね。
大本
2021年09月02日 19:37
返答ありがとうございます。
やはりそうでしたか。
開花はまだ半分ですがおそらくタネになる株が1株確認できていますのでこれから開花に向かう株に期待します。
大変参考になりましたありがとうございます。

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