ガラパゴスウチワなど

ワニ園でゾウガメを飼育しているせいでもないが我が家の温室にはガラパゴスウチワ(Opuntia galapageia)が植えてある。昔平尾さんから、こんなものを保存してくれるのは清水さんくらいしかいないからと言って言付かった植物だ。幸いワニ園の友の会にはこういう植物が好きな人もいて危険分散もしてある。ガラパゴスウチワとかオプンチア・エキオス(O.echios)はガラパゴス諸島で独自に進化を遂げたウチワサボテンで、これらを食料としているガラパゴスゾウガメの食害を避けるため、直立して大きく育ち、上に行ってから枝分かれし、幹の下部は猛烈な刺を伸ばして身を防御しているという話。でも植物の進化と動物の進化では、動物の方が年代的にはるかに新しいはずだから、実際はどうなのだろう。確かに地面に這い広がっているウチワサボテンは最初に食べられてしまうから、結果的に背の高い、カメが食べにくい大型のウチワが残っているという説明が正解だろう。我が家のガラパゴスウチワも僅か5節で私の背丈くらいに育っていて、まだまだ上に向かって伸びそうだから、確かに自然淘汰の篩いにかかっているのだろう。また刺の痛いのも半端ではない。昔、私の恩師近藤先生が、「バーバンクは苦労して家畜の餌用に刺なしのウチワサボテンを作ったけど、現地に行くと牛が刺だらけのサボテンを上手に食べているんだよね!」とつくづく語っていたのを思い出す。サボテンがカメに食べられないように進化したと言うなら、ガラパゴスのゾウガメは逆に、サボテンに猛烈な刺があっても食べられる個体が生き延び、そのように進化してきたはずだから、少々の刺は何ら問題にしないはずだ。とにかくこのチョコレート色の肌色をしたガラパゴスウチワはそういう進化の生き証人でもあり、我が家でも保存しておかなければなるまい。
今日は花がないのでこんな話題にしたが、我が家の柱サボテンも採り上げておく。最初が青色の肌が美しいピロソセレウス・アスレウス(Pilosocereus azureus)とグランケッセンス(P.glaucescens)だ。ともにブラジル原産。生育が良すぎて毎年のように頭をはねざるを得ないので手がかかるが、後者は毎年花も咲いて楽しませてくれる。次はよく登場するサルノシッポ、ヒルデウインテラ・コラデモノニス(Hildewintera colademononis)だ。とにかく生育旺盛で、1枚目は長く伸びた株と、その根元に出た枝を挿し木した株が手前の鉢植えになっている。キリンウチワ接ぎでもよく育ったが、自分の根にしても生育は大差ないようだ。2、3枚目は一番毛深い優良系統で、まるでシャム猫の尻尾のような毛深さだ。今後はこれに絞って殖やすつもりだ。最後は毛深いついでにエキノセレウスの翁錦(Echinocereus delaetii)だ。私は昔から本種に興味があって何度も種を播いてきたのだが、うまく育ったのは今回だけ。5~6本苗が出来たが、画像の株が一番毛深いようで、毛状の刺の長さに結構個体差があるようだ。ただ私が思っていたより遙かにゴワゴワした毛で、剛毛と言ったほうが正解かもしれない。前者はボリビア、後者はメキシコ原産。
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この記事へのコメント

ttg
2020年08月18日 15:44
コメント失礼します。
4〜5年前に清水さんの温室に伺わさせていただきました。そこでオプンチアガラパゲイアを知りました。それから一節を手に入れて3節まで成長させたのですが、そこからぱったりと成長が止まり一節目は枯れたような状態になっています。
成長が止まってから1年近く経ちますが何か原因があるのかわからず困惑しています。
2〜3年経ちますが1度も植え替えはしていません。植え替えた方がいいでしょうか?
何かアドバイスあれば幸いです。
学芸員
2020年08月18日 18:35
ttgさん、オプンチアのように栽培の楽な植物は簡単に作り直しが利きます。枯れた所を取り去り、挿し木のようにして作り直したらいいんですよ。節を横にして転がしておくだけでも根は出ますよ。
ttg
2020年09月07日 22:09
コメントありがとうございました。
そのまま植え替えてみましたが、様子をみようと思います。
清水さんの温室にあるがラパゲイアはほぼ棘が白いですが
自分のものは最初は白いのですがある程度成長すると黄色に変色していきます。
種類が違うのでしょうか?
学芸員
2020年09月08日 19:26
ttgさん、コメント有り難うございます。
ガラパゲイア、寄贈してしまったので、今手元にはありません。
刺の色ですが個体差はあると思いますよ。余り気にする必要なありません。

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