ようやく開花に接する

今日の休み、我が家の熱帯スイレン、先般購入したバラ色のブルズ・アイ(Nymphaea hybrid 'Bull's Eye')と紫のタンザナイト(N.hybrid 'Tanzanite')の花をようやく2つ並べで見ることができた。ブルズ・アイは早朝から咲いてくれるので、何度も見ていたが、タンザナイトは初めて。古い品種のキング・オブ・ブルースなどに似た良い色だ。DSCF5930.jpgDSCF5932.jpg私は熱帯スイレンに憧れてワニ園に入社したようなものだから、この仲間の育種には興味があり、入社直後からミズーリ植物園に連絡をとって、プリング博士の研究報告(ミズーリ植物園年報)を送ってもらい、氏の育種作業の流れを知った。プリング博士はキューの出身で、1910年代から1950年代にかけてミズーリ植物園で活躍した熱帯スイレン育種の第一人者。ジェネラル・パーシング、セント・ルイス、ディレクター・G.T.ムーア、ミセス・G.H.プリングなど作出後100年を経ても色褪せぬ品種を残した巨人だ。そのプリング博士が目指したスイレン品種の選抜基準、それは豪華でカラフルな花であることは勿論、早朝から夕方まで開いていて長時間観賞に耐えるということだ。私は伊豆大島のハワイ植物園で熱帯スイレンを担当していた20代の頃、あれこれ生えてくる自然実生を育ててみたが、萼が硬くてチューリップの様な形のまま終わってしまう花、朝10時を過ぎても開いてこない花など、劣悪な特徴の実生が次々咲いて来て、プリング博士が1交配で3000本の苗を作り、1本しか残さなかった理由がよくわかった。そのような厳しい選択基準で残した品種だからこそ、100年経ってもベストセラーでいられるのだ。その点で、今回購入した濃いバラ色のブルズ・アイは花色の濃さ、弁数の多さ、花付きの良さ、早朝開花性、どれをとってもベストで、今日の品種の最高峰の1つではないかと思う。実際に自分で育ててみて、今日プリングの遺志を引き継いだ立派な育種家がいることを嬉しく思うのだ。今調べてみたら両品種ともフロリダ・アクアティック・ナーセリーの品種でウィリアム・マクレーン博士の作出だ。タンザナイトは2009年のスイレン協会の年間ベスト品種に選ばれている。DSCF5924.jpgDSCF5883.jpgDSCF5885.jpg次は丁度今日開いていた茶碗バス(Nelumbo nucifera 'Chawanbasu')の花と昨日の小舞妃(N.nucifera 'Shomaihi')の花。こう見ると古い品種だが、八重で花弁数の多い茶碗バスが一番私の好みかも知れない。

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