プヤ・チレンシス

分園入り口、大看板の横にプヤ・チレンシス(Puya chilensis)が植えてある。チリ原産、パイナップル科の猛烈に刺が凶暴な多肉植物だ。入口左手頭上で、猛烈なカギ刺が誰にも迷惑をかけない場所ということでここを選んだのだ。だから管理するのも私だけで、時々傷だらけになりながら手入れをしている。本種はプヤの中ではライモンディーに次ぐ大型種で、かつてハンチントン植物園で見た株は直径が3mもあったような記憶がある。だから勿論、簡単に開花するわけもないし、するとも思っていなかった。だがここの株も1990年の実生以来25年も経っており、葉を剪定した幹の部分だけでもよたくりながら2mにも達している。先日というより秋口になって、生長点からの新芽の伸びがやけに良くて、下手すると花芽が出るのではないかと思えるようになってきた。しかし生長点はちょうど入口のアーケードを支える鉄骨にもろにぶつかる形になっており、もしこれから一気に花芽でも出てきたら、花芽が鉄骨や天井につかえて枯れてしまうのではと思えるようになった。そこでこの連休の初日、入園券を切りがてら脚立を据え、このプヤの生長点がアクリル屋根の外へ向くようにロープで引っ張ったのだ。と言っても100kgもあるような刺だらけの大株をそう簡単に引っ張れるものではない。先ずロープを首に巻けるように、枯れた旧葉を1枚1枚切って取り除くことから始めなければならない。言うのは簡単だが、猛烈に暴れて枯れている硬い葉を切るのは簡単ではない。葉の基部は幅が5~6cmもあり、硬いし、刺があってハサミを突っ込むこと自体が容易ではない。何度も刺を手に引っかけ、出血を見ながらの作業だ。ようやくロープを回せるスペースを作り、奥のブラジルヤシの幹にロープの一方を固定し、私が押すのに合わせてもう一方を引いてもらい、プヤのロゼットを屋根の外へ引きずり出すのだ。引く方は全て段取りしてあるし、遠くから引っ張るだけだから容易な仕事だ。その引いたロープをヤシに巻いて固定してもらい、そうしておいて、今度は株横の地面に打ち込んだ鉄パイプに太い針金で幹を固定するのだ。この針金は今までも2本引っ張ってあったが、今回はうんと手前に引いたため針金が緩み、それを縛りなおしたということだ。この2つの作業は手間を呼んで手伝ってもらったが、案外簡単にいった。折角の作業ついでだから、その後私は作業可能な部分の枯葉を全て取り除き、奇麗な幹が見えるように整えた。これも言うのは簡単だが、足場が悪くて身体は不安定だし、刺には引っかかるしで、細心の注意をい払いながら1枚1枚切っていくのだが、量が多くていい加減うんざりしてしまった。それでも2時間くらい頑張ったろうか。なるべく次の機会が楽なように少しでも多く刈っておいた方が楽なのは自分自身が一番よく分かっている。そうやって誘引と剪定を行った後の姿が一連の写真だ。茶色い幹の部分の太さだけでも30cm位あるから、如何に大株かおわかりいただけるだろう。下から幹を支えているのはブロックで、幅が40cmある。最後は枯葉を1枚ずつ切り取った幹の部分だ。とにかく大変な作業で、終わったらげっそり疲れてしまった。
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