バショウとバナナ

先日、マスコミから問い合わせがあって添付の画像を送ってきた。よくあるバナナが稔ったという内容で、勿論バショウ(Musa basjoo)ですよとお答えした。ただ私が驚いたのは福島の南相馬での栽培なのに、受精した果実が順調に育っていたからで、これなら完熟果が収穫できるのではないかと思ったからである。以前味見をした新宿御苑のバショウの実を思い出し、上手く完熟させたら美味しく食べられますよと伝えた。ただご主人がその果実を1本切って見たところ、まだ白い種しか入っておらず、現地の気候では完熟まで持って行くのは難しいかなという印象を持った。ただ絵柄としては、バショウの結実状態を見事に捉えているので、写真の使用許可をいただいて、こうして紹介しているのだ。南相馬とは仙台に近い,福島の東北部だが、海に近いし、その植栽場所には井戸があってとても暖かいのだと言う。だから冬を無事越して6~7月頃花が出たのがこの株らしい。伊豆なら5月に花が出て11月に収穫は十分考えられるが、2ヶ月遅れだとどう考えても収穫は無理だろうし、実際これまでも熟したことはないような話だった。それにしても群生の株も傷みが無くて奇麗だし、今年の台風だらけの気候から考えたら信じられない美しさだ。記者の方は、3房ある果房を1つ貰って帰り、事務所で追熟させて見ると言っていたが、私の見た感じでは、どう考えても若すぎて試食は難しいと思う。そんなやり取りのあった後、自宅への帰り道、道脇の空き地にバショウらしき草むらがあり、奥に房も見えた。これはしめた、ということで、数日後カメラ持参でゆっくり観察したら、こちらは本物のバナナだった。普通耐寒性があるのはバルビシアーナ系(M.balbisiana)の品種が多いが、どうもこれはバナナハートの形と色からしてアクミナータ系(M.acuminata)のバナナ、もしくはシマバナナと同じAAB程度の雑種品種みたいだ。それでは品種名はと言われると言葉に窮してしまうが、経過を見ながら調べてみよう。因みにバショウの原産地は中国の四川省らしく、日本には鎌倉時代に導入され、お目出度い植物として神社仏閣などに植えられたため日本全国に広がったらしい。
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