学芸員の独り言

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zoom RSS ぶきっちょ半端ない!

<<   作成日時 : 2018/06/26 19:23   >>

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今年はテフロカクタスのゲオメトリクス(Tephrocactus geometricus)の種を播いたのだが、あの大きな種が数日で次々と発芽して驚かされた。ところが発芽が早すぎて台木のキリンウチワの養成が間に合わない。そうこうするうちに、その実生苗が蒸れで腐り始めた。そこで昨日、発根してようやく伸び始めたキリンウチワに実生接ぎを試みた。グズグズしていると実生苗が全滅しそうなので、何が何でも接がなければという背水の陣だ。苗が大きいから接ぐのは楽だと思っていたのだが、これがとんでも無い思い込みで、何度試みても穂が台の切り口ピタッと乗ってくれないのだ。自分でいうのも何だが、私はキリンウチワ接ぎ中興の祖みたいもので、キリンウチワ接ぎに関してはかなり経験あるし、テフロカクタスだって何度も接いで、立派な標本株を仕立てて来た。ところがゲオメトリクスは難しい。双葉が大きいからバランスも悪いのだが、乗せては落とし、切り直しては乗せ、を繰り返している内に子葉は潰れてくるし、片方がもげたり、惨憺たる有様に。1つ目をやっている時点で、これは駄目だぞと実感した。震える手で切り口に乗せようとするが、まったく受け付けない。情けないやら泣きたいやらで、途方に暮れてしまった。いっそ双葉の間の小さな生長点部分だけ乗せれば良かったのかもしれないが、それにはその芽が小さ過ぎると言う問題もあった。何とか接いで棚下の置こうとしたら、その際にも穂がころっと落ち、まあ情けないこと。ワールドカップでは大迫半端無いという賞賛の声が聞こえるが、昨日は私がぶきっちょ半端ないを心底実感したのだ。何とか4本接いだが、多分全滅だろう。もう一回種を輸入し直して秋に再挑戦を誓った1日であった。画像は我が家で初めて咲いた大虹(Ferocactus hamatacanthus)。直径30cmにもなる大型種でキリンウチワで育ててもう15年位になると思うが、初めての開花なのだ。フェロの他種やエキノカクタスの種よりも開花が遅いという結果は、私には意外であった。たまたま3株を4号鉢一杯まで育ててきたが、私としては正当派の刺物とは認めたくないのが本音だ。昔はハマトカクタスとされていたが、今はフェロカクタスとされている。もともと、本種の種はハエマタカンサス(F.haematacanthus)の学名が付いていたから本物の艶美玉を期待して播いたのである。偽物ということはすぐに分かったが、一番花が咲くまではと育ててきた経緯がある。長いカギ刺なので、大きくなるほど持て余す種の1つで、先々どうするか悩んでいる。次は赤花兜2株(Astrophytum asterias)、花園兜の実生、3角ランポー(A.myriostigma)の順だ。赤花同士は何度交配しても種が穫れないので、これをどうやって残していくか悩んでいる。次はたまたま咲いていたチュルビニカルプス・クリンケリアヌス・ミニムス(Turbinicarpus klinkerianus var.minimus)と巨象丸(Coryphantha andreae)、桜富士(Mammillaria boolii)、コピアポア・ラウーイ(Copiapoa laui)の順。どれも定番だ。最後はパラグアイで山採りの天賜玉(Cymnocalicium pflanzii)。黄色く咲いてピンクが乗って来るのがこの株の特徴。貴重品だから大事にしている。
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