良い香りと不快な臭い

この時期、皆さんもお気づきと思うがキンモクセイ(Oamanthus fragrans var.aurantiacus)が満開で、各所に匂いがたちこめている。ワニ園も例外ではなく、分園ゾウガメ温室の横にキンモクセイとギンモクセイ(Oamanthus fragrans)の大木が1本ずつあり、これが満開なのだ。これはロータリークラブの記念植樹で、5年位の間隔で金、次いで銀と植えたはずだが、古すぎてもう看板もとうになくなってしまった。やはりこの匂いを嗅がないと秋が来た気になれないのは私だけではないだろう。何とも郷愁を誘う素敵な香りだ。これはモクセイ科で中国原産。一方、研究室では1週間位前から、ソテツの花の臭いが感じられ、それを私は収穫して皮をむきかけているソテツの種が湿気を吸って臭っているのだと思っていた。最初はほのかだから、そんなものだろうと思ったのである。それが数日して入口の通路で強く臭いを感じるようになったので、ようやく展示室前に植えてあるディオーンの花だなと思い当たった。普通は眼に見える位置で咲くため、開花前から認識できるのだが、今回は株の根元、ほとんど死角で咲いていたため気付かなかったのだ。青臭くて粉っぽい、ソテツの雄花独特の臭いなのだ。なかでも、このディーオン・エドゥーレ(Dioon edule)の雄花(雄球果)は、私が知る限り、ソテツの花の中で一番臭いと思う。ただ通りがかる人が臭いと言うのを聞いたことはないので、知らなければ気にならないのかも知れない。確実に臭っているはずなのに、面白いことに事務所に来る女性スタッフも気付いていないようだ。アリストロキアやコンニャクの花のトイレ臭とは異質の臭いなので、気付いていても気にならないのかも知れない。面白い話だ。ここにはディオーン・エドゥーレの雌雄の株が並んで植えてあり、昨年、一昨年と2年続きで交配したところ、先だって古い方の球果が分解し、かろうじて2個の種を収穫できた。多分駄目だろうと思ってころがしておいたら、何と芽を出し始めたので、あわてて植え込んだが、2個だけでも稔性のある種子を得られたことが、私にとってはとても嬉しかった。多分、もう1つの球果はもっと種が得られるのではないかと、今から楽しみにしている。最後は、お彼岸ということで秋植え球根を植え付けた鉢の群像だ。研究室の入口に並べてある。昨日、1日がかりで植え込んだもので、モラエアをメインに、フリージア、アンドロシンビウム、スパラキシス、トロパエオルム、イキシア、シアネラ、ゼフィラ、オニラなど様々だ。数が多くなると悪条件の所に置かれる鉢も多くなり、本領を発揮させられずに終わる例も多く、毎年反省の連続だ。
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